オー・ブラザー オリジナル・サウンド・トラック
プロデュース:T Bone Burnet/ユニバーサル(2001)
★★★★★☆☆
おいおい、何を今更ですよ。
これ、いつの映画だっけ。2001年か。
コーエン兄弟監督、ジョージ・クルーニー主演の映画ですね。
私、これ高松で母親と映画館で観たんだ。
母は「え?そんな映画観たっけ?」と言うくらい何にも覚えていないらしい(笑)。
まあ…、たしかに謎な映画ではあった。私も今となってはイマイチ覚えてない。
でもなにせ、音楽がよくってねえ。ずっとサントラ聴こうと思いつつ、今に至るわけさ。
で、聞きました。
またケルトの話になってしまいそうな予感がするのだが。
この映画の舞台は1930年代、アメリカ南部。
この映画は内容云々より何より音楽がよくて、なんか壮大なプロモーションビデオを観ていたような気がするくらい、音楽が重要な要素になっている(ごめんよコーエン兄弟)。
で、このサントラ結構売れたんだよね、たしか。
この時代の音楽…というか、アメリカの大衆音楽って、ほんとうにケルトと黒人音楽に根があるんだなあと、じみじみ思っちゃうサントラだった。
19世紀後半には、すでにサンボとパディが大衆芸能の世界で特別な地位を築いていた、らしい。
(サンボ=アフリカ系、パディ=アイリッシュだね。これって蔑称になっちゃうのかな…)
ローラの本にも…たしか、『大草原の小さな町』か『この輝かしき日々』で、父さんたち白人が、音楽ショウみたいなのをやるんだけど、そのとき彼らは顔を黒く塗ってたなあ。1890年頃かな。
ローラは黒人をほとんど見たことがなかったはずだけど、それでも、そういうショウは黒人がコミカルにやるもんだ、ってことを知ってたし、違和感も持たなかったみたい。
そこに差別意識があったかどうかは定かじゃないが。ただ単に、音楽をやるサンボやパディっていうイメージは浸透してたのかな、なんて。
で、サントラね。
無伴奏シンギングもあればフィドルもあり。
1曲目…、まさに労働歌(笑)。あれって映画のオープニングで、囚人がしましまの服着て作業してたとき歌ってた歌だよね。
だってアーティスト名が "James Carter & The Prisoners"だもんね。まんまじゃん(笑)。
無伴奏のはもうこりゃゴスペルですわなあ。
もしくは、ケルトの聖歌だな。まあ、ケルトの古い聖歌はゲール語だし、このサントラのは英語だけど。
ゴスペルとケルトの聖歌の間につながりがあるのか、どうか知らないけど。
声ってほんとに最高のアナログ楽器だよねえ。楽器と言うか(笑)、なんだ?
なんせプリミティヴな音楽だよね。
ネイティブアメリカンも声と太鼓だし…。アフリカは勿論。日本は?さあ、あったのかな。
(日本の邦楽以前の音楽って…なんだ?)
やっぱ自分の身体使ってうたうとたたくが最も古いんだろうな。そして心地よい。
フィドルに関しては、こりゃ完全にケルトなわけだけど。
新大陸には無いパイプの音を再現しようとしてるかのような、多層的な音が。
むちゃくちゃかっこいい。
楽器の構造はまったく本当に違うけどねえ。
こういう昔の大衆音楽は大好きですわ、やっぱ。
1920年〜50代のフィドルの録音を集めたやつだの、30〜40年代録音のジャイヴだの、…いささかマニアックなCDを一時集めて…いたわけではないけど、まあ持っていて。今も何枚かあるか。
日本だと、ソウル・フラワー・ユニオンとかね。あ、どっちかっつうとモノノケサミットの方かな。
大学時代の友達が好きだったんだよね。
悲しき天然とか。アリラン。竹田の子守唄。カチューシャの歌。蒲田行進曲にデカンショ節(笑)。
デカンショ節さー、あの阿呆な歌詞が好きだよ(笑)。
しかしこうされちゃあ、デカルトもカントもショウペンハウエルも立つ瀬ねえよなあ。
江利チエミのテネシーワルツも好きだよ。
そういう流れで、ジャズやブルースも、やっぱ好きだね。
昔の音楽って、節回しが単純で、アタマに入りやすいよね。
労働歌は特に。
あるときバックパッキングをしていて、アタマに流れていたのは、ひたすらソーラン節で(笑)。
あれさー、歩きの右・左、右・左、の単調な繰り返しにぴったりなんだよ。いやまじで。今度歩いてるとき歌ってみ。
ちょっと…いやいやかなり、渋めだけどね。
コーエン兄弟からソーラン節になってしまった(笑)。
ちょっとー今日本気で寒いわ。手がかじかんできた。
茶でも飲んで、課題に戻るか。
ではね。
2005年02月05日
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